睡眠呼吸障害

睡眠呼吸障害

睡眠呼吸障害の症状

「昼間眠くてしょうがない」
「眠ったはずなのに、頭がすっきりしない」
「いびきに悩んでいる」

これらの症状をお持ちの方は「睡眠時無呼吸症候群(SAS=sleep apnea syndrome)」かも。良質の睡眠がとれないため、心と体に不調をきたし、作業能力や判断力の低下、交通事故、産業事故などを引き起こす可能性があります。

【合併しやすい疾患】 高血圧、心疾患、糖尿病、多血症、不整脈など

当院では、専門医・専門スタッフが検査と治療をサポートします。睡眠時無呼吸症候群は適切な治療を行えば、改善が期待できる病気です。大切なのは、まずご自身がこの疾患であると気づくことです。ご自身やご家族にお心当たりのある方は、どうぞお気軽にお問合せください。

睡眠呼吸障害の診断と治療の流れ


睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断に必要な診察・検査 (1.簡易検査)
■問診と診察 (初診時)

(1) 昼間の眠気や睡眠について知るため、「睡眠調査表」に記入いただきます。
(2) 耳鼻科疾患の有無や生活習慣などについて問診します(ベッドパートナーの同席が望ましい)。
(3) (1)(2)の診断などから、 自宅で簡単な検査(簡易ポリグラフ検査)を行う場合は、説明を行います。


■簡易ポリグラフ検査

写真のような検査装置をお貸しいたします。ご自宅で就寝時の口鼻の気流や酸素濃度などのデータをとっていただきます。翌日(次の診療時)、装置を持参いただき、コンピューターでデータを解析します。この結果、さらに終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)が必要な場合、検査の説明を行います。(検査は予約制)


睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断に必要な診察・検査 (2.一泊する検査)
■終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)

この検査では脳波、眼球運動、呼吸運動、心電図、下肢の動きなどを終夜記録し、夜間どのように眠られているかを調べ、眠りの深さや時間、睡眠障害の有無、無呼吸・低呼吸の有無や重症度、睡眠中の体位などを解析し診断します。夕方から翌早朝までに検査は終わるので仕事を休まずそのまま出勤していただけます。

検査室はバス・トイレ等を備え、快適な睡眠環境で検査を受けていただけます。この検査では痛みは無く、いつもと同じように眠っていただけます。

  • 午後8時ごろ・・・夕食をすませて来院してください
  • 午後8時~9時ごろ・・・検査開始
  • 朝7時前・・・検査終了後、退室
検査の解析には1週間程かかります。検査結果に基づき最適な治療方針をご説明いたします。


CPAPの説明中

センサー装着中

解析室

睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断されたあとの治療法は?

1. 経鼻的持続陽圧呼吸療法・・・(CPAP=nasal Continuous Positive Airway Pressure)
2. 生活習慣の改善・・・減量(栄養指導、ヨガ、カウンセリングなど)、禁煙、禁酒、睡眠薬服用の減量など
3. マウスピースの着用・・・下あごや舌を前方向へ固定し、舌の根元や下あごがのどに落ち込み、上気道を塞ぐのを防ぐ
4. 外科的手術・・・口蓋垂口蓋咽頭形成術、アデノイド・扁桃肥大除去手術、気管切開

中等~重症SASには、CPAP(シーパップ)療法が治療の第一選択です。

CPAP療法の原理

CPAP療法をはじめられる方へ

当院ではPSG検査の結果をもとにCPAP治療を健康保険で行っています。治療を適正に行うため、下記についてご理解いただきますようお願いいたします。

1. 毎月1回必ず受診してください

保険診療を行うためには毎月医師の診察を受ける必要があります。受診できない場合は必ずご連絡下さい。

2. 受診時、CPAP装置を持参してください

来院までの1ヶ月間のCPAP装置に記録されているデータを解析し、それをもとに診察時に治療の経過を説明します。また、マスクやホースの点検なども行います。設定の変更があればあわせて行います。

3. こんな時は早めに受診しましょう

  • マスクなどが気になって眠れない。
  • 空圧がきつく感じる、または効きが悪い。
  • マスクが合わない。
  • CPAP装置の調子が悪い。
  • 昼間の眠気が改善されない、または増大した。

閉塞型睡眠時無呼吸症候群 (SAS)やCPAP療法について詳しく知りたい方は、来院され、医師にご相談下さい。


遠隔診療(スマホ外来)

CPAP管理をオンラインでご利用頂けます。CPAP治療のオンライン診療ができるのはCPAPが安定している方で、連続して2回までです。3回目は当院まで来院していただき、必ず対面診療をお願いします。その後、再びオンラインでのCPAP治療が可能になります。

オンライン診療(再診)の場合、診療内容などにより費用は多少異なりますが、別途情報通信料等(税込)770円/1回が追加されます。

毎月受診されている方でもこのオンライン(スマホ外来)に登録していただければ、受診困難な時にPCやスマートフォンで対応できます。詳細は受診時におたずね下さい。

睡眠時無呼吸症候群の初診・検査費用について
睡眠時無呼吸症候群の検査費用 *医療保険3割負担の方
1. 初回の診療 初診料+簡易検査を行う場合(自宅で睡眠中行う)、5000円前後
2. 1の検査結果、PSG検査(1泊・外来扱い)を行う場合 約13000円
*PSG(終夜睡眠ポリグラフ)検査の結果によって、その後の治療について説明します
*当クリニックは外来扱いで診療を行うため一般的に病院で検査などを行うときに必要な入院費は不要です
治療実績

CPAP継続率70% 当クリニックSAS治療実績

(1) 終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査数

(2002年5月~2020年10月) (件)

総数 月平均検査数
7,361 35
(2)CPAP継続率は67.5% (2020年10月現在)
  • CPAP療法を行った患者の総数 2,749名
  • CPAP継続・・・1,855名(他院への紹介も含む)
  • マウスピース(スプリント)に変更・・・216名
  • 継続率・・・67.5%

「CPAPを使用し、ぐっすり眠れるようになりました」との感想がよく聞かれます・・・。

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